弁護士なしで離婚調停するメリットとデメリット

離婚問題

弁護士なしで離婚調停するメリットとデメリット

千葉法律事務所 所長 弁護士 大西 晶

監修弁護士 大西 晶弁護士法人ALG&Associates 千葉法律事務所 所長 弁護士

離婚調停を行うにあたり、「弁護士を付けずに対応できるのだろうか」と不安を抱く方もいるでしょう。

「自分だけで進めて不利にならないだろうか」「何を準備すればよいのか」と悩まれる方も少なくありません。離婚調停は、今後の生活に関わる大切な問題だからこそ、後悔のない判断をしたいものです。

本記事では、弁護士なしで離婚調停を進める際の注意点や、メリット・デメリット、弁護士に依頼できるサポート内容などについて解説します。

離婚調停は弁護士なしでもできる?

離婚調停は、弁護士なしでも進めることが可能です。
本人だけで申立てや出席ができる手続きのため、必ず弁護士を付ける必要はありません。

実際、弁護士に依頼せずご自身だけで進める方もいます。

弁護士なしで調停などをする人の割合はどれくらい?

裁判所の資料によると、令和6年における婚姻関係事件について、「手続代理人なし」の割合は「34.8%」※でした。つまり、約3件に1件は、双方とも弁護士を付けずに調停などが行われていることになります。

※相手方にのみ弁護士が付くケースを含めると、約40%
※参照:裁判所「家庭裁判所における家事事件及び人事訴訟事件の概況及び実情等

自力で離婚調停を申し立てる方法

まずは、相手方の住所地を管轄する家庭裁判所などへ「申立書」を提出します。
申立書の書式は、家庭裁判所の窓口や裁判所のホームページで入手可能です。

必要書類として、①離婚調停申立書、②事情説明書、③連絡先等の届出書、④進行に関する回答書、⑤夫婦の戸籍謄本などが挙げられます。
なお、離婚調停にかかる費用はそれほど高額ではありません。

一般的には、収入印紙代1,200円に加え、郵便切手代として数千円程度を準備しておけば足りることが多いでしょう。

弁護士なしだと離婚調停で不利になる?

弁護士なしで離婚調停を進めても、それだけで不利になるとは限りません。
調停は話し合いの場であり、最終的に双方が合意しないと成立しないためです。

しかし、十分な知識がないまま調停を進めてしまうと、相手方の提案をそのまま受け入れ、不利な条件で合意してしまうおそれがあります。

特に、財産分与や養育費などお金に関する条件は、慎重に判断することが重要です。
また、調停での発言や提出資料が、その後の離婚裁判で証拠となる場合もあるため十分注意しましょう。

離婚調停を弁護士なしで対応するメリットとデメリット

メリット

離婚調停を弁護士なしで対応する最大のメリットは、費用が安く済むことです。

ご自身で対応する場合、必要なのは基本的に収入印紙代や郵便切手代のみで、弁護士費用は発生しません。また、裁判所の書式や案内に沿って進めるため、手続きの流れを自分で確認しながら対応できるのも特長です。

手続きを通じて状況を整理しつつ、自分の判断で進めたい場合には有効な選択肢となります。

デメリット

離婚調停をひとりで行うデメリットは、書類作成や資料準備などに手間がかかり、時間的負担も大きい点が挙げられます。

書類作成や調停委員とのやり取りをひとりで行うため、時間的・精神的な負担が大きくなります。仕事や家事、育児と両立するのは簡単ではありません。
さらに、法律知識が不十分だと、本来なら交渉できた部分まで受け入れてしまうこともあります。

その結果、養育費や財産分与について、不利な条件で合意してしまうおそれがあるため注意が必要です。

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離婚調停で弁護士ができるサポート

離婚調停申立ての手続きを代理してもらえる

弁護士へ依頼すれば、「申立書」「事情説明書」といった必要書類の作成から提出まで、すべての手続きを代理してくれます。

適切な流れで準備を進めてもらえるため、記載漏れや不備が生じにくく、申立てもスムーズに進めることができます。

初めて離婚調停を行う場合でも、ひとりで悩みながら準備を進める負担が減り、安心して手続きを進められる点は大きなメリットといえるでしょう。

陳述書や答弁書の作成時にアドバイスしてもらえる

離婚調停は話し合いが中心ですが、「陳述書」「答弁書」で主張を伝える場面もあります。

「陳述書」には離婚を求める理由や希望条件を、「答弁書」には相手方への意見や反論を記載します。

弁護士に依頼すれば、考えや事情を整理しつつ、法的な観点を踏まえた書面を作成してもらうことが可能です。また、調停委員に伝わりやすい表現や、不利な結果を避けるためのポイントについて助言を受けることもできます。

調停委員と話すときに同席してくれる

「調停委員」とは、離婚調停で夫婦双方の意見を聞きながら、話し合いによる解決を支援する人です。

離婚調停では、調停室に入れるのは基本的に「当事者本人」「代理人弁護士」に限られます。

弁護士に依頼すれば、調停委員との話し合いに同席してもらえるほか、主張内容や証拠の整理についてもサポートを受けられます。

そのため、ご自身の考えを適切に伝えやすくなり、人前で話すことが苦手な方にとっても心強い支えとなるでしょう。

離婚条件についてアドバイスがもらえる

離婚調停では、離婚するかどうかだけでなく、親権や慰謝料、財産分与など、さまざまな条件について話し合う必要があります。

これらの条件は、法的な知識や相場を踏まえて判断する必要があるため、自分だけで適切に見極めるのは簡単ではありません。

弁護士に依頼すれば、各条件の妥当性を整理したうえで、適切なアドバイスを受けながら話し合いを進めることができます。

相手とのやり取りを代わってくれる

離婚調停は、調停委員を介して話し合いが進むため、相手と直接顔を合わせる場面はほとんどありません。しかし、調停以外の場面では、書類のやり取りや連絡が必要になることもあります。

相手との関係性によっては、「直接やり取りをしたくない」と強いストレスを感じる方もいるでしょう。

弁護士に依頼すれば、相手との連絡や交渉をほぼすべて代理してもらえます。
そのため、精神的負担を軽減し、安心して手続きを進められる点が大きなメリットです。

離婚調停を成功に導くポイント

離婚調停を成功させるポイントは、調停委員を味方につけることです。
調停では、相手方と直接話し合うのではなく、調停委員を通じて話し合いが進みます。

そのため、調停委員に「この人の話は分かりやすい」「主張に説得力がある」と感じてもらうことが、調停を有利に進めるポイントになります。

調停委員に理解してもらうためにも、次の点を意識しましょう。

  • 主張や希望は整理して伝える
  • 感情的になりすぎない
  • 証拠や資料を準備しておく
  • 落ち着いて誠実に対応する

こうした姿勢を意識することで、調停委員に事情を理解してもらいやすくなり、納得できる解決につながる可能性が高まります。

ひとりで離婚調停を乗り切れるか心配な場合は、一度弁護士にご相談ください

離婚調停は弁護士を付けずに、ご自身で進めることも可能です。
ただし、手続きの進め方や調停委員とのやり取りに不安を感じる方も少なくありません。

弁護士へ依頼すれば、書類作成や調停当日の対応などについてサポートを受けられ、よりスムーズに進めやすくなります。また、すでに離婚調停が進んでいる方も、途中から弁護士へ依頼できる可能性があります。

弁護士法人ALGでは、離婚問題について豊富な解決実績がありますので、お気軽にご相談ください。

千葉法律事務所 所長 弁護士 大西 晶
監修:弁護士 大西 晶弁護士法人ALG&Associates 千葉法律事務所 所長
保有資格弁護士(千葉県弁護士会所属・登録番号:53982)
千葉県弁護士会所属。弁護士法人ALG&Associatesでは高品質の法的サービスを提供し、顧客満足のみならず、「顧客感動」を目指し、新しい法的サービスの提供に努めています。